世田谷通りリキ歯科・矯正歯科の西山 力です。

叢生(そうせい)の治療方法

今回のテーマは『叢生(そうせい)の治療方法』です。

叢生とは

歯並びがガタガタしていたり、重なり合ったりしている状態を言います

叢生の原因はスペースの不足です。

4人がけの椅子に6人が座ろうとして2人が座れずはみ出してしまっている状態です。

叢生の治療方法

叢生の治療方法としては

歯が並ぶのに足りないスペースを作ることが

叢生の治療方法となります。

スペースを確保する6つの方法

拡大

狭窄歯列(アーチが狭い歯列)の患者さんの場合は叢生改善のためのスペースを、側方拡大によって作ることができます。

4人がけの椅子を6人がけの椅子に作り変える方法です。

狭窄歯列の拡大は、保定が終生必要になることは頭に入れておきましょう。

臼歯部の拡大は安定しやすいですが、特に下顎犬歯の移動は不安定なので注意が必要です。

また拡大は、歯肉退縮が起こっていないこと、頬側に骨吸収が起こっていない(骨があること)状態で可能となります。

臼歯、犬歯の側方への拡大だけでなく、前歯が舌側に傾斜している場合など前方に拡大することもあります。

大臼歯の遠心ローテーション

叢生のスペース不足の原因に、大臼歯の近心ローテーションがあります。

これを正しい位置に戻すことでスペースを獲得することができます。

斜めに座って幅を取っている人にまっすぐ座ってスペースを作る方法です。

臼歯の遠心移動

臼歯を少しずつ後ろに送ることでスペースを作る方法です。

拡大とは違う方法で椅子の長さを長くする方法です。

以前は行うことが難しい方法でしたが、インビザラインは遠心移動を行うことが得意なので、治療に取り入れやすくなりました。

大臼歯を遠心移動するのに親知らずの抜歯が必要になることもあります。

IPR (Interproximal Enamel Reduction) 

IPR (Interproximal Enamel Reduction) とは、

⻭と⻭の間にスペース(隙間)を作ることです。 

隣在⻭ (Interproximal)のエナメル質(Enamel)の削減、削合 (Reduction)の頭文字をとってIPR(アイピーアール)と言います。

「ディスキング」や「ストリッピング」 とも言います。

座っている人に少しずつスリムになってもらい座れるスペースを作る方法です。

アップライト

傾斜した歯のを起こすことでスペースを確保します。

斜めに座っている人にまっすぐ姿勢を正してもらいスペースを獲得する方法です。

抜歯

スペース確保のために抜歯をします。

小臼歯、下顎前歯、など状態によって抜歯します。

神経の治療がされている歯などがある場合は、選択的にその歯を優先して

抜歯することもあります。

全員座れるようにどいていただく方法です。

6つの方法の組合せ

これらの組み合わせスペースを獲得します。

単独で行うことはほとんどありません

拡大、IPR、遠心移動などを組み合わせてを行うことで抜歯を回避し、

非抜歯で叢生の改善を行うこともできます。

矯正治療以外で改善するには?

補綴(被せ物)することで改善する方法もなくはないです。

「セラミック矯正」などと言われることもあります。

健康な歯を削ったり、神経をとる処置を行う場合が多いので、

矯正治療に比べると期間も短く「クイック矯正」と呼ばれたり、

矯正と比較すると費用が抑えられますが、

歯の寿命を大きく縮めますのでオススメすることはできません

 

歯がガタガタ、デコボコしている、重なってて磨きにくいなどのお悩みの方、

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