歯科のボトックス治療とは
放っておくと怖い、歯ぎしり食いしばり。
寝ている間の歯ぎしり・食いしばりは、単に音がしているだけの問題ではありません。
歯ぎしり・食いしばりは様々なトラブルを引き起こします。
その解決策、ボトックス治療をご存知ですか?
ボトックス注射とは
ボツリヌス菌の菌体外毒素(血清の違いからA-Gの7型に分類)であるA型ボツリヌス毒素を微量に含有する薬剤を、筋肉に注射することで、筋肉を弛緩させる治療です。
ボツリヌストキシン製剤の成分には、精製されたA型ボツリヌストキシンで、ボツリヌス菌の菌体などは一切含まれておりません。
作用メカニズム
まずは筋肉の収縮のメカニズムから簡単にご説明します。
筋収縮のメカニズム
筋収縮のメカニズムを簡単にすると。
運動神経の神経終末にシナプス小胞という丸い粒がたくさんあります
シナプス小胞の中には、アセチルコリンという神経伝達物質が入っています。
シナプス小胞から、アセチルコリンが神経細胞外へ放出されます。
細胞外へ放出されたアセチルコリンは、受容体と結合します。
その後、様々な反応が連鎖的に起こり、最終的に筋肉が収縮します。
ボトックス注射のメカニズム
ボトックス注射のメカニズムは、
神経終末内でのアセチルコリン放出抑制することによるり、その後の反応を阻害し、筋弛緩作用を起こします。
反応を阻害された神経は、数ヵ月後には再開通し、筋弛緩作用はな理、ボトックス注射の効果が切れます。
作用部位と投与目的
作用部位 主な目的
運動神経 筋緊張緩和
感覚神経 鎮痛
自律神経 腺分泌抑制
消化管収縮抑制
膀胱緊張抑制
血管拡張
分泌腺 腺分泌抑制
平滑筋 腺分泌抑制
消化管収縮抑制
膀胱緊張抑制
承認されている適応症(歯科以外)
1眼瞼痙攣
2片側顔面痙攣
3痙性斜頸部
42歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足
5上肢痙縮・下肢痙縮
歯科のボトックス
放っておくと怖い、食いしばり歯ぎしり
寝ている間の歯ぎしり・食いしばりは、単に音がしているだけの問題ではありません。
歯ぎしり・食いしばりは様々なトラブルを引き起こします。
次のうち1つでも当てはまるなら注意!!
歯ぎしり・食いしばりの可能性があります。
・歯がすり減っている
・歯の根元が削れている
・歯茎が下がっている
・エラが張っている
・就寝中に歯ぎしりしていると言われる
・朝起きると顎が張っている
歯ぎしり・くいしばりは、無意識に行われるため、お食事のときの何倍もの力がかかってしまいます。
そのため様々なトラブルの原因となります。
歯ぎしり食いしばりで起こるトラブル
・歯周病の進行を早める(歯が揺らされることで、土台の骨に負担がかかります。)
・詰め物が割れる。取れる。
・歯がすり減る。歯がすり減ると、歯がしみやすくなったり、被せ物や詰め物が取れやすくなったり、割れやすくなることがあります。
・楔状欠損(くさびじょうけっそん)で歯がしみたり虫歯になりやすくなる。(歯と歯茎の境付近の歯が削れてしまっている状態)
・顎関節症
・頭痛、肩凝り
などなど様々なトラブルを起こします。
これだけのトラブルを起こす可能性があり、多くの方々が悩まされている歯ぎしり・くいしばりでしたが、
いままでの対応は、、、
一般的な方法として
・就寝時にマウスピースを装着する。
マウスピースである程度、食いしばり歯ぎしりの力は緩和されますが、噛む力自体は変化していないので、
・歯ぎしりが強いとマウスピースが壊れる
・マウスピースをしてても歯が痛い
・顎が張る、
といったことが起こります。
そのほか
・顎をリラックスするように意識したりマッサージする
・夜はカフェイン、アルコールを控える。
などの対応はありますが、実際のところどれだけ効果があるかはわかりません。
このように確実に歯ぎしりくいしばりを減らせるものはありませんでした。
ボトックスのすごいところ
ボトックスは、筋肉の活動自体を緩めるので、歯ぎしり・食いしばり自体を和らげます。
歯科のボトックスは、
噛む筋肉の活動自体を緩めることができます。
こうした症状の緩和することができます。
作用部位
咬筋(こうきん):下顎骨を上方にあげ、上下の歯牙をかみ合わす
ボトックスの注射部位
左右の咬筋に、5箇所ずつ(合計10箇所)
効果
・筋肉を弛緩させる作用(咬筋への注入による歯ぎしり・食いしばり改善効果など)
作用期間
筋肉の縮小効果は、通常投薬後、数日~数週間を過ぎた頃から実感され始めます。
(施術の効果は徐々に出てきます。約2週間で安定し、その後徐々に効果が薄れていきます。)
ボツリヌス治療の作用期間は3~6ヶ月ですので、効果が薄れるこの時期に次の投与を行うことが推奨されます。
まれにボツリヌストキシンに対する抗体をお持ちの場合(1000人に1~2人くらいの場合)、効果の減弱や作用期間の短縮などが認められます。
副作用、合併症
・注射針による内出血
・筋肉の収縮抑制に伴う違和感、筋肉の減弱作用
咬筋縮小作用により、食事の際に違和感を覚えることがあります。
一度注入されますと効果が切れるまで、(約3~6ヶ月くらい)元に戻す処置はございません。
・極稀に発熱、吐き気、頭痛(約0.5%)
・極稀にA型ボツリヌス毒素の効果が強く出た場合、一時的に表情が不自然になることもあります。
これらの症状は時間の経過とともに解消されます。
注意事項
・妊娠中、授乳中の方への投与はできません。
・治療当日の飲酒や激しい運動など血流を良くすることは、内出血のリスクを増大させますのでお控えください。
・基礎疾患をお持ちの方は、事前にお伝え下さい。
※【重要】念のためボツリヌストキシン注入治療前後、3ヶ月以内の妊娠は避けてください。
ボトックス治療の流れ
・通常の歯科検診
通常の歯科検診で全体の状態を確認します
・流れやリスクの説明
(初めての方は、当日の施術は行わない場合があります。)
・触診をし、 患部を冷やします。(刺入の痛み緩和のため)
・マーキングします。
・頬側から数か所注射します。
・注射をする為、多少痛みがあります。(筋肉注射のような痛み)
・治療は30分程度です。
・術後は、顎がだるくなる方や硬いものが噛みにくくなる方もいます。
個人差はありますが、1週間から2週間後に効果を実感します。
世田谷、桜新町、経堂、二子玉川、上町付近でボトックス治療にご興味ある方は、
世田谷通り りき歯科・矯正歯科にご相談ください。
費用
1回 38,000(税別) 左右5箇所ずつ、合計10箇所
2回セット 72,000 (税別)
(★4,000円お得 ) ※2回目は1回目から半年以内まで有効
3回セット 106,000(税別)
(★8,000円お得 ) ☆効果を1年間継続させるのに最適
およそ4ヶ月ごとに行うのがおすすめです。
※2回目は1回目から半年以内、3回目は2回目から半年以内まで有効
世田谷通り りき歯科・矯正歯科にご相談ください。
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