世田谷通りリキ歯科・矯正歯科の西山 力です。
今回のテーマは『インビザラインの治療期間はどのくらい?長い?短い?』です。
歯の移動速度
大人と子供を比較
歯を移動させるスピードは、子供の成長期の治療に比べると大人の場合は歯の移動速度が遅いため、一般的に成人期の治療の方が少し時間がかかります。
大人の矯正の方が早い部分
単純な歯の移動速度では成人期は少し遅いですが、一方で大人の治療は
成長発育がほとんどないため、歯列矯正の治療計画を立てやすく、予想しえない不都合が起きにくいという利点もあります。
大人の場合、子供が歯列矯正をする場合と異なり、自分自身で治療を決めて説明を受け、納得して歯列矯正治療を開始するので最後まできちんと続けられます。
子供でも移動が遅くなる可能性
子供の場合は親の意向で矯正することも多く、子供は器具が馴染まずに嫌がったり、途中で辞めてしまう場合もあります。
その点大人は心配の必要は有りません。
強い力をかけると歯は早く動く?
ワイヤーの強い力の方が早く動く?
歯の移動は最適な力をかけて動かしていく事が大切です。
最適な矯正力が加わったときに歯の移動速度は最大となります。
強い力を変えると早く動くというわけではない
生理的限界を超えた過度の矯正力が加えられると歯根吸収が生じてしまったり、効果的な歯の移動が抑制されてしまいます。
マウスピース矯正とワイヤー矯正の力の比較
ワイヤーなどの固定式装置から生じる力は、常に力がかかり続ける持続的な力です。
一方、マウスピース矯正のような取り外しできる装置の場合、つけている間は力があるかかりますが、外している間は力がかかりません。
常にかかり続ける力と、力がかかったりかからなかったりする場合とを比較した場合、
マウスピース矯正のような取り外し可能な力のかかり方の方が細胞の損傷が少ないとされています。
ブラケット矯正(ワイヤー矯正)と比べた治療期間
先ほどの持続的な力より、途切れ途切れにかかる力の方が効果的にはが動く。というのは、
ブラケット矯正(ワイヤー矯正)の持続的な力より、取り外しできるマウスピース矯正(インビザライン)のマウスピースの力は、歯の移動に有利となることを意味します。
また歯の移動は矯正学的には一カ月で通常約1mmとされています。
インビザラインのクリンチェック・ソフトウェアによるシミュレーションで行う歯の移動は1枚のアライナーで0.25mmで計算されています。つまり最適な矯正力ということです。
2枚で0.5mmの移動という事になりますが、0.5mmと聞くと少しだけと思われるかもしれません。しかし口腔内では0.5mmはとても大きな数値です。たとえば虫歯の治療をして奥歯に銀の詰め物をした時に「かむと高い」と感じられるのは数ミクロンです。(1ミクロンは1000分の1mm)銀歯の高さを調整する赤い紙(カチカチかんでください~と言われる時にかむ紙です)は40ミクロンが多いようです。
デジタルセットアップによる治療期間の短縮
マウスピース矯正(インビザライン)は治療の開始から完了まで、歯牙1本1本の動きがクリンチェック・ソフトウェアにより決定されます。インビザラインは歯の移動の最短距離を探すので、治療期間が短くなります。
マウスピース矯正は歯ブラシやフロスが自由にできることで期間を短縮
虫歯が見つかった場合(できてしまった場合)
比較的小さい虫歯であれば、歯を動かしながら同時に治療することができる場合もあるので、それほど治療期間はのびないと思われます。
しかし、虫歯がおおきくなってしまった場合やそれにより歯が変形してしまった場合(銀歯を作り直すなど)にはマウスピースがあわなくなります。その場合はあらたにマウスピースの作成する必要が有るので、治療期間も長引くことになります。
インビザラインは歯磨きの時に装置を外すことができますので、歯磨きやフロスも普通に行えます。矯正治療中の歯磨き不良による虫歯や歯周病のリスクはワイヤー矯正に比べて格段にひくく、歯の表面が脱灰してしまうようなこともほとんどありません。
そのため治療期間がのびるリスクはブラケット矯正(ワイヤー矯正)などの固定式装置より少なくなります。
来院間隔が長い
ワイヤー矯正の場合はだいたい4~6週に1度の調整が必要ですが、インビザラインの場合は6~12週間来院間隔をあけることができます。
仮に同じ治療期間だったとしてもインビザラインの場合は通院する回数が少なくて済みます。
処置時間が短い
インビザラインの場合、基本的にアライナー(マウスピース)がフィットしているかどうかをチェックして、問題がなければそれで処置が終了します。普段の処置時間の平均は15~30分程度。ワイヤー矯正の場合は30~60分程度の処置時間となります。
エマージェンシー(緊急事態)がほとんどない
ブラケット矯正(ワイヤー矯正)だと装置が外れたり、ワイヤーが飛び出たりすることがあります。そのような場合、すぐに修理しないと怪我をしたり歯が思わぬ方向に動いたりするリスクがありますが、インビザラインだとそのような心配はほとんどありません。
マウスピース矯正が不利な部分
インビザラインは他の矯正装置と比較して治療期間は同じか短くなることはありますが、長引いてしまうことがあります。
マウスピースを決まった時間つけていない。
インビザラインは基本的に1日20時間以上、マウスピースを装着するよう決められています。装着時間を守らずに、適当につけたりはずしたりをくりかえすと、歯が治療計画より動かず、矯正期間がのびます。装着時間は必ず守るようにしてください。
世田谷・桜新町・用賀付近でマウスピース矯正(インビザライン 矯正)をご希望の方は当院へご連絡ください。費用や期間、その他の疑問点などもわかりやすくご説明します。カウンセリングは無料です。お気軽にご連絡ください。
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